オリジナル

 オリジナルとは「独自のものであるさま。独創的」という意味がある。

 はみださないように生きることが美徳とされる昨今では、オリジナルに成りうる人間が育ちにくい。人の顔色を伺い、言われたことを言われたようにやっていても、周囲に合わせて生きていても、何事もなく今日が過ぎていくだけである。そういった生き方は息が詰まるし、ストレスとなり、いずれどこかに無理が出る。その最たるものが鬱病だと思う。

 もし人が、オリジナルに成ろうと思ったならば、苦しみや悲しみの渦中にある時に、自らの心の声に耳を傾け、その声を認め、従うことである。しかしながら、その声は往々にして美しくはなく、ドロドロと醜い。

 だから、人はその醜さに蓋をして、どこか遠く、見えないところに追いやろうとする。ところが、自分の心の中からその醜さは決してなくならない。これが、人が表面的なフリだけで、本質的に変わらない最たる理由である。

 次に、オリジナルと成りうる為の人生には、艱難辛苦が待ち受けている。ブッダが苦行を止めて、乳粥を食べた時に、無茶苦茶誹謗中傷されたように、キリストが処刑されそうになったように、新しいことを提唱したり、実行する人間は叩かれる。そう、出る杭は打たれるのだ。

 しかし、こういった艱難辛苦に正面から向き合い、神や、仏を信じて乗り越えた人間は、必ずオリジナルとなり、眩いばかりの光を放つ。そして人を惹きつけ多大な影響力を持つ。最終的な調和とは、このオリジナリティを持った人間がこの世に溢れることだと思う。

 それこそが、人類が70億近くいる理由かもしれない。また、神とはオリジナリティの中に宿る、いや、最たるオリジナルといえる存在こそが、神なのかもしれない。
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by alchimista01 | 2013-11-13 23:26 | 一思案

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