炎より

 19世紀の後半に電球が身近なものとなってから、炎が夜の闇を照らすということは少なくなった。と、いうよりは、ほぼ無くなったという方が正しいかもしれない。

 しかし、人の営みが近代化する過程に於いて、火は、水や風、土と共に古くから4大エレメントとして人の命を育んで来た。そして、それは、人々を寒さから守り、食事に温度を与え、夜の闇に灯りを灯し、様々な道具を作りだす源であり、野生動物から身を守る結界であった。また、現在においても我々はその恩恵を多岐にわたって得ている。

 つまり、我々のDNAの中には、そういった炎と共に歩んできた記憶がある。そしてその記憶は、炎を見ることによって潜在意識に於いて呼び起こされるのだと思う。それが炎を見ている時に感じる安心感の正体なのだ。

 夜、ワインやウィスキーのグラスを傾ける時は、キャンドルに炎を灯してみてはどうだろうか。きっと、心の深いところで、電球とは違う安心感を得ることが出来るだろう。
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by alchimista01 | 2013-06-12 21:26 | けふの些事

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