Experience

 意識を変える最大の方法は「体験」である。昨今ではTVや書籍、インターネットの発展の恩恵により、実際に体験したことがなくても体験したような気分になることが出来る。例えば北海道の旅番組を見れば、いくら丼を食べたような気分になり、登別温泉に入ったような気分になれる。また、スカイツリーが特集されているタウン情報誌を読めば、登ったように気分になれるし、お土産を買ったような気分にもなれるだろう。

 しかし、それはあくまでも疑似体験に過ぎない。何が不足しているのかといえば大きく二つで、一つは、楽しいとか嬉しいとか悲しいといった「感情体験」。もう一つは、二時間待ちか・・・予約しとけばよかった、もっと早く来ればよかった等という「失敗体験」である。つまりどれだけ、TVや書籍、インターネットで情報を収集してもそれは単なる知識でしかなく、実際にその場で感じることとは大きな隔たりがあるということだ。

 上記のような例は非常に分かりやすいし、誰かに迷惑を掛けることも余り無い。しかし、厄介なのはそれがより精神的世界に寄った内容である場合である。例えば自己啓発や宗教書の類を読むと、あたかも自分が素晴らしい人間になったような錯覚を覚える場合が少なくない。すると、そこに書かれている「結果」を求めるようになる。

 しかし、自分という人間はその時点では、何も変わっていない。幸せになる疑似体験や、恋人が得られる疑似体験、仕事が上手くいくようになる疑似体験をしただけに過ぎないということだ。しかし、人は自分もすぐにそうなれると錯覚する。

 ところが全くそうなれないので、「この本だめだな!とか、環境が悪いからな!とか、あいつが悪いからな!」と環境や人のせいにする。そして、新しい幸せになれそうな何かを探し、同じことを繰り返す。

 つまり、多くの場合、幸せになることや、恋人が得られることや、仕事が上手くいくという結果に至るまでの過程で体験する「感情体験」や「失敗体験」等は人の話をどれだけ読んでも理解できないということだ。

 自分自身で体験したことしか血肉にはならない。多くの「感情経験」と「失敗経験」の上に、幸せや、成功と言われるものは鎮座しているのである。「いつやるか? 今でしょう」
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by alchimista01 | 2013-03-10 06:17 | 一思案

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