シモジモの者たちより

 一世紀前のこの季節、われわれが存在しないところはごく僅かであった。地平線までの見わたす限りの土地は我々のものであり、子供たちは競うように早く起きては、我々とのつかの間の合奏を楽しんだものだ。それはそれはよい時代であった。

 しかし、いつしか子供たちとわれわれの間には厚い壁が出来てしまった。今ではわれわれの存在自体も知らず、われわれとの付き合い方も知らない子供が増えた。

 今朝も畑の端にひっそりと降りて来たわれわれの仲間を、遠巻きにしてプラスティックの棒でつついている子供たちを見た。われわれに口があればきっとこう言ってやっただろう「アホちゃうか!ちゃんと靴でザクザク踏めや!!そしてわれわれの魂の声を聞け!」

 「そう、そこ、もっと!!ってしもネタかい!!」お後が宜しいようで。
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by alchimista01 | 2012-02-10 12:30 | けふの些事

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