そう見えることと、そうであることの違い。

 インテリアの世界には「リプロダクト」というモノが氾濫している。どういうことかというと、版権が切れたデザインを正規メーカー以外が製作した製品のことを指す。特長としては、本物に見た目はそっくりで価格が安い半面、品質が低く、保障等が無いことが多い。

 しかし、ぱっと見で見分けることは一般の人には難しい、安いと思って買ったら「リプロダクト」だったということもあれば、何となくカッコイイ椅子だと思って買ったらイームズの「リプロダクト」だった等ということもあると思う。

 また「リプロダクト」にもクオリティがあって物凄い粗悪品もあれば、オリジナルに近い製品もある。よって購入する際に消費者は「本物」という安心と価値を取るのか「優良なリプロダクト」で、そこそこの価格とクオリティのバランスを取るのか「安価なリプロダクト」で低価格を取るのかを選択することになる。

 そう、こういった選択は「生き方」なのだと思う。因みに自分は「デザイナー」と「職人」に敬意を表して本物を購入したい。そう見えることと、そうであることは違う。空間は記憶や思いに溢れている。その感情の海に少しずつ作り手の込めた思いが溶けだしていくのだ。そしてそのうち「本物」を置くか「リプロダクト」を置くかでその空間の波長は大きく変わるのだと思う。
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by alchimista01 | 2011-09-28 12:58 | 一思案

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