セレンディピティについて

 何かを探しているときに、探しているものとは別の価値あるものを見つける能力・才能を指す言葉である。何かを発見したという「現象」ではなく、何かを発見をする「能力」を指す。平たく言えば、ふとした偶然をきっかけに閃きを得、幸運を掴み取る能力のことである。

 「serendipity」という言葉は、イギリスの政治家にして小説家であるホレス・ウォルポール(ゴシック小説『オトラント城奇譚』の作者として知られる人物)が1754年に生み出した造語であり、彼が子供のときに読んだ『セレンディップの3人の王子(The Three Princes of Serendip)』という童話に因んだものである(セレンディップとは現在のスリランカのことであるから、すなわち、題名は「スリランカの3人の王子」という意味である)。ウォルポールがこの言葉を初めて用いたのは、友人に宛てた書簡において、自分がしたちょっとした発見について説明しているくだりにおいてであり、その書簡の原文も知られている。

 この私の発見はまさに私に言わせれば「セレンディピティ」です。このセレンディピティという言葉はとても表現力に満ちた言葉ですよ。この言葉を理解していただくには、へたに語の定義などするよりも、その物語を引用したほうがずっとよいでしょう。かつて私は『セレンディップの3人の王子』という童話を読んだことがあるのですが、そのお話において、王子たちは旅の途中、いつも意外な出来事と遭遇し、彼らの聡明さによって、彼らがもともと探していなかった何かを発見するのです。例えば、王子の一人は、自分が進んでいる道を少し前に片目のロバが歩いていたことを発見します。何故分かったかというと、道の左側の草だけが食べられていたためなのです。さあ、これで「セレンディピティ」がどのようなものか理解していただけたでしょう?(Copyright© 1998-2010 NewsWatch, Inc. All Rights Reserved.)

 このセレンディピティ能力が高い人間が今後の世界に必要とされる人間であると思う。生きて行く上での優秀さとは、知識量でも教養量でも論理力でも無く。セレンディピティ力の高さに他ならない。例えば買物に行ったとき、論理的な人間は最短で目的だけを遂行しようとするので無駄な道を歩いたり、必要の無い場所には立ち寄ったりはしない。そのため偶然何かを発見するということは殆どなく、事前に決めたモノを予定通り買ってくる。しかし、セレンディピティ力の高い人間は、しばしば買いに行ったモノとは全く違うモノを買ってくることが出来る。

 それは、広い視野で価値基準を瞬間的に切りかえることが出来るからだと思う。物凄く分かりやすく言うと鈴虫を取りに行って「あっ!山菜そば食べたいなぁ」と虫籠に山菜を一杯に詰めて帰れる感じです。つまりそれはとても子供らしいという能力なのではないかと思います。
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by alchimista01 | 2010-11-19 08:10 | 一思案

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